よっしー

すずめの戸締まりのよっしーのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「いってきます」
えっぐ。


周囲の賛否真っ二つで、物語が折り返すまでずっとどっちに振れるか懐疑的だったけど、結局すごくよかったな。

現実と物語を交差させる、実に挑戦的で難しい題材だったからこその賛否。
だね。

前半、すずめちゃんが津々浦々で出会う人たちとの触れ合い、温かさを描くも、人によってはこの時点で「あーはいはいコロナ禍だけど忘れないでね温かさみたいな感じね」的な拒否反応を起こしかねない。
危うく自分もそうなりかけて、いやこれで終わらないはずと信じて(願って)なんとか持ち堪えた。

食事、色彩、走る制服の女の子、巨大なものとの対峙、新海映画(ひいては日本のアニメ映画)のよさフルパッケージは健在。
正直ここで終わっても「否」にはならなかったかな。

ただ、草太くんロスからの後半は本当に「すごかった。
失った椅子の脚、真っ黒な絵日記、お母さんの最期、「いってきます」の言葉の多さ、戸締まりのゴール、全部一気に回収した感じ。

「おかえり」って言ってあげられなかった人たちもいたんだよね。

お母さんの最期は、隠されていたんじゃなくて、誰も知らなかったんだな。
そういうことが本当にあったんだな。

って、「いってらっしゃい」フラッシュバックで気付いて打ちのめされてしまった(これを期待してた)

忘れてはいけない、もういいよ、そっとしよう、が入り混じる中、
よくやってくれたなって本当に思う。

突然の昭和歌謡は気になっちゃったけど、ルージュの伝言はサダイジン登場の入場曲だよね?!笑
小ネタ調べが楽しみです。

本作も素敵な作品で、とてもいい時間だった。
よっしー

よっしー