とまご

すずめの戸締まりのとまごのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.0
今の小学生はあの地震を知らないんだよな、、、
とびっくりしてしまう私。もう10年以上経っていたことをこれ見て思い出した。あの時の恐怖はだいぶ消えちゃったな。
人間なんで生きてるかなんて分からないけど、それでも生きたいと思ってしまう。死ぬのはやっぱり怖いし嫌だ。

地球を前にして、身を委ねるしかないと分かっていても、なんとかして争いたくなってしまう。そして、自然災害がなくなることはないのに、その脅威を私たちはつい目を逸らし、忘れてしまう。
自然災害を真の世界からの魔物?として描写されてたのがすごいなあって思った。いつだってそこにいるもので、なんならそちらの世界は真の世界。私たちはただ生かされてるだけ。そんなことを忘れて生きている私たちを客観的に見てるみたいで面白かった。

この作品で鍵となる扉。
最後にすずめが行ってきますっていったのは、見ないふりをしていた震災のショックを、認めて受け入れようとした前進の意味なのかしら。

家を出る時、大切な人や場所と離れる時人は無意識に今日も無事に何事も帰って来れるという希望を無意識に持って「行ってきます」っていう。
みみずを閉じ込めるのにも使われていた扉、もう人が死にませんようにって願いと希望が込められて閉じられてるよね、そんな不安や絶望、死を見ないふりして私たちは今日を生きている、みたいなことを表しているのかしら、、、、
と思いました
映像も楽曲も声優さんもとても素晴らしかった。
すずめちゃんがお母さんを失って探しているラストシーンが泣けてしまった


願うことしかできないけれど、私の大切な人たちが今日も明日も幸せに生きていられますように。
そして、今日もただいまが言えることを噛み締めて生きていきたいな。
とまご

とまご