群青

すずめの戸締まりの群青のレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.4
2022年劇場鑑賞12作目。


コレの前に観たのがブラックパンサーワカンダフォーエバー。コレを観た後、あれ?同じこと言ってない?と思いました。

どちらも大切な人のこと思って今日も明日も生きていく、という話だったかと。


当初は伏せられていたが、今作は完全に震災を土台とした話だった。

2011年にあった震災をどう捉えるか、アニメーションにできることは何かという問いに答えようとした作品なのはわかる。
志は非常に素晴らしいしそれでいてとても難しいと思う。

まあ言いたいことはよかったと思う。主人公がなぜ自分の人生に投げやりなのか。
観ていくと震災という痛みを経て、死に対する価値観が変わってしまったとわかる。そんなすずめの前に幼い頃の記憶と重なるような人が現れる。そりゃ追いかけるよね、と。

終盤のやりたいこともとてもアニメーションらしくて、、うんうん。そうだよね。辛いこともたくさんあるけど生きていこうね、生きて生きて生きてさえいれば、なんだから。とちょっと涙腺も緩くなりました。


しかし、それをやるまでのお膳立てがめんどく過ぎるし、説明をあえてしなかったための納得のできなさがストーリーを邪魔しててノイズになってしまった。

サダイジンとウダイジンはなんなのか。単なるマスコット的な猫を出したかっただけではないか。
宗像の役目が依代だったのに結局もとの猫に戻していないのか?その猫も元は依代だったとしたら先代の依代が可哀想すぎる。宗像よ、代わってくれるんじゃなかったのか。

そんなのうんぬんよりケレン味の方を優先したのだろう。いや俺はあっちの件はどうなった?て気になって仕方がなかった…
その分、RADの曲を推す感じは鳴りを潜めててよかった。こんくらいがいい。MVじゃねえんだから。

声優も良かった。宗像は完全に宗像だったし。伊藤沙莉も深津絵里も良かった。

あと、タイトルの出方が良かったね。特にオープニング。映画だ!って感じた。
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