Maiko

すずめの戸締まりのMaikoのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.4
「行ってきます。」
「おかえりなさい。」

九州で暮らす17歳の鈴芽(すずめ)が扉を探しているという旅の青年・草太と出会い、災いの元となる「扉」を閉める旅に出ます...。

まず、息を吞む映像美でした!流石、新海誠監督!

何より、本作は3.11と真っ向から向き合った作品だと感じました。
その土地で確かに生きた人々。
そして残された人々。
悲しみや痛みはそう簡単には消えないけれど、いつかは前を向いていかなければならない。本作で描かれる「扉」を閉めることは、そんな辛さと決別して未来を向いて生きていく一歩なのだと感じ取りました。終盤は色々な思いがこみ上げてきて涙が止まりませんでした。そして「行ってきます」と「おかえりなさい」という言葉の重みと大切さを実感しました。

原菜乃華ちゃんと松村北斗くんの好演が光っていたし、深津絵里さんや染谷将太くん、神木隆之介くんなど脇を固める声優キャストもそれぞれ役柄にハマっていて良かったです!

希望を感じられるラストも秀逸でした✨
ファンタジーとリアリティの融合が見事で余韻の残る秀作です。
Maiko

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