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すずめの戸締まりのfumingのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.5
「君の名は」から続いたネオ新海誠ともいうべき路線の三作目。変わらずクオリティは高いが、更にも増して今作は作画や効果、演出などに気合とお金がかかっていると思った。内容の核となる部分は恐ろしいほどのシリアスさを孕んでいるが、ファンタジーや笑い、暖かさも忘れていないバランスが良い。またテーマ的にも1つの時代と出来事を象徴したもので、「この世界の片隅に」と並んで現代に生きる日本人は一度観ておくと良い映画なんじゃないかなと思う。

個人的に本作は細田守の「竜とそばかすの姫」に対しての1つの反論のように思えた。
「子どもが何かをしようとする時、大人という存在は敵であってはならない。大人がちゃんとそばに居る、見守っているよ」
子を持つ親の新海監督らしい主張が見える作品でもあると感じた。
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