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すずめの戸締まりのMelのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
5.0
東日本大震災で被災した身からすると、この作品には大きな意味があると思う。津波の被害を受けた街並みを連想させる描写、ゴーストタウン呼ばわりされた自分の故郷を思い出させる描写が沢山あった。自分を見失いかけた人達、生きる意味に疑問を抱いた人達へのメッセージを感じたのが鈴芽のセリフ。

「あのね、すずめ。今はどんなに悲しくてもね、すずめはこの先ちゃんと大きくなるの。だから心配しないで。未来なんて怖くない!あなたはこれからも誰かを大好きになるし、あなたを大好きになってくれる誰かとも、たくさん出会う。今は真っ暗闇に思えるかもしれないけれど、いつか必ず朝が来る。あなたは光の中で大人になっていく。必ずそうなるの。それはちゃんと、決まっていることなの。」

達観した人生観というより死生観を持った人物が発する言葉って何よりも刺さる。
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