J3L2404

すずめの戸締まりのJ3L2404のレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
2.0
借り物をつぎはぎしただけのような既視感まみれのお話。スタジオポノックの映画のような虚無感がある。
ジブリっぽさ、エヴァっぽさ、ゴンドリーっぽさ、その他多くの○○っぽさ。なにを見せられているんだおれたちは。新海監督は自分の半径2メートルの話だけをネチネチと作ったほうが絶対にいい。それしかできないんだから。スナックのシーン見ただけでわかるよ。あのシーン、「スナックってこんな感じでしょ?」感しかないじゃない。どこかの映画やドラマで見たことのある"スナック"のステレオタイプしか描けないんだよこの人は。なんでかって切実さがないからだよ。すずめがどうしてもスナックに世話にならなきゃいけない切実さがないんだよこの物語には。それがずーっと続くから薄っぺらくて見てられないんだよ。
それからルージュの伝言の“オマージュ”な。やりたきゃやればいいと思うよ。だけどね、そのために芹澤くんを懐メロ好きという設定にするのはどうかと思う。オマージュがやりたければそんな辻褄なんか考えずにやれよ。そうやって人物の“設定”を軽く考えてるから芹澤がその世界の中に生きている感じがしないんだよ。人間じゃなくて新海神が作った都合のいい“キャラ”でしかない。問題はそれが芹澤だけじゃなくてみんなそうだってことだよ。
年上のお姉さんにちょっと優しくされてドキドキしましたみたいなキモい感じは実感を伴って切実に描けるんだからそれをちゃんと突き詰めろよ。それが持ち味だろうお前の。新海っぽさっていうのはそのキモさにあるんだろう?それを忘れんなよ。大衆にウケるためかプロデューサーにそそのかされたかなんか知らないけど壮大な物語を語ろうとするなよできないんだから。だめだよこんなもの作ってたら。そういうの君はへたくそなんだから。もっとキモいのがいいとこなんだから。もっとキモく生きろよ。

そもそも震災をダシにこんなものをつくるな。
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