ニワカだけどアニメ好き

すずめの戸締まりのニワカだけどアニメ好きのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.8
違う(´・ω・`)

単刀直入に言います。違うコレジャナイ。

良い所
凄まじいテンポ感ですかね。
「君の名は」や「天気の子」では、シーンに含みを持たせるためか、1つ1つのシーンが少し長くなっているという特徴があります。(個人的な見解)
ですが、今作では膨大な量のシーンを1本の映像にまとめるためか、かなり早く話が進んでいきます。
なので見てて退屈しないどころか、常に画面から目を話すことすら許されません。
…これ長所かな……?まぁいっか。
あとは、話が分かりやすいという点ですね。ネタバレになるので、仮面ライダーに例えると、定期的に現れる怪人を倒していくみたいな話なので、最初から目的が分かっているのも相まって凄く分かりやすいです。
最後は、エッな描写が無く、見てて気まずくなる事が無いというとこです。
「君の名は」では、三葉に入れ替わった瀧が胸を揉んだり、「天気の子」では、誰だったかは忘れたけど、寝てる女性キャラの胸の谷間を帆高が覗くシーンなどがありましたが、今作ではそういった描写はほとんどありません。(  ̄っ ̄)ムゥ
よって幼い子供でも安心して観れます。
やったね!

悪い所
僕が求めていたSFラブストーリーではなく、単なるファンタジーになっているという所ですね。
今までの作品は、そういった超常現象に対する深掘りはせず、なんとなく説明する程度に留めておき、それとは別に主人公とヒロインの恋路や、他登場人物の話を展開させることによって、今までのラブコメにはない独自性を確立させていたのですが、今作ではそれらの要素が逆転しており、人間関係よりも超常現象についての話が中心となっていて、完全なファンタジーモノと化してしまっています。
そのせいか、2人の恋路も薄味で、正直物足りなさすらあります。
地震の要素に関しては当事者でもない限り演出できないほどの生々しさや恐怖を画面越しに感じるほどに作り込まれていたのですが、そこに入ってくる恋愛要素がノイズになってしようが無く、そもそもいらないんじゃね?と思ってしまいます。

結論
作品としての完全度はかなり高いのですが、僕が求めていたのとちょっと違う出来なのが残念でした。ですが、凡作というほどでは無いと思うので、気になる方はご視聴してみてください。