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すずめの戸締まりのnossaのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.7
東日本大震災が日本人に残したインパクトの大きさを改めて考えさせられた。見終わって心に残るモヤモヤが消えない。
現実とフィクションは本来切り離して捉えるべきだと思うが、そう単純にはいかない。それだけ大きな出来事だったと言うことだろう。
緊急地震速報のアラーム、燃えさかる街、建物に乗り上げた船、家族を探す声、それらの描写が物語に入り込むことを拒ませる。
新海監督はインタビューで、映画というエンターテイメントに震災を取り上げることの是非、そこに苦悩したと話していたが、観る側も同じだと思う。
終盤、涙を流すシーンもあったが、ここで感動してよいのか?と我に帰ってしまう。
映画の結末に納得がいった訳では無いが、敢えて挑んだ新海監督の勇気にはエールを送りたい。
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