茜雫

夏へのトンネル、さよならの出口の茜雫のネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

悪くいえば量産型ストーリーなのもわかるし、そういうレビューつくのもわかるけど量産されるということはその分需要があるということで。わたしはめちゃくちゃ好き!THE・王道って感じで。純粋に感動したし、絵も描写もとっても綺麗で良かった。

飛行機雲が1本から2本の平行線になり、交差せんとする2本に変わっていくのとか、アニメならではの描写って感じで感動した。あと、涙が傘に当たって簡単に弾けて滑り落ちていくのとかね。上手かったなぁ。
あんずのファーストコンタクトはインパクトありすぎてびっくりしたけど、カオルとあんずがちょっとずつ仲良くなっていくのは見ていて心地よかった。「塔野くんってちょっとえっちだよね」とか言えるような距離感になってるんだなぁというのにほのぼのした。高校生だなぁ。

妹のシーンとか、妹を結局置いてきてしまったところとか(つれていってよ……!と思っちゃった。置いて行った方がシーンとして感動するけど)、その送り出すシーンの妹の言葉が「いってらっしゃい」なこととか、「大好き!」って叫んでくれたこととか、カオルの後悔を薄めるためにもあの13年と108日(?)は必要だったと思う。

一番泣いたのは「借りてた傘、少し錆びてきた」ってメール。ああいう描写はすごくいいなぁと思う。原作者のセンスが光る。原作読みたくなった!

とにかく台詞外で視聴者に語りかけるのがすごい上手だった。映画館で観れてよかった!


2022_18
茜雫

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