死んだように仕事をこなす全ての社会人へ捧げる、黒澤明監督『生きる』の英国リメイク版。
黒澤明の『生きる』は現代でも通じる普遍的なテーマの映画だからリメイクも納得。この映画を観ると自分もこう働くべきだよなと思うし、それがまた難しいんだよなとも思う。
良い映画なのは間違いないけど、老人が足踏みしている姿をひたすら見せられるのがちょっと辛い。言いたいことをすぐ口に出せないウィリアムや、葬式シーンの息子のグダグダ会話シーンもイライラした。(相手を思いやった上での躊躇というのは分かるけど)
そういうつもりじゃないとはいえ、若い女の子に絡むウィリアムのセクハラ親父感、ストーカー化する老人感がキツかった。
そもそも黒澤版が143分もあったことにビックリ。あんまり覚えてないけど、リメイク版の本作が102分でも全く削った感じがしない、なんならこれでも長く感じたくらい。
ウィリアムが流石に老人過ぎるような気がするけど、あの時代のイギリスだとあの年齢の人が役所で働くのは普通だったのかな。
ドラマ『セックス・エデュケーション』のエイミー・ルー・ウッドが出ていて嬉しい。