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生きる LIVINGのOMUのネタバレレビュー・内容・結末

生きる LIVING(2022年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

黒澤明監督「生きる」のリメイク作品。

同じように繰り返される毎日を淡々と生きてきた主人公。そこに告げられた突然の余命半年という宣告に、絶望し、初めて会社を無断欠勤し人生を楽しまなくちゃ、と急ぎ出かけるが……。
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ものすごくスタンダードにオーソドックスに、いい映画!
そう言う映画を最近あまり見てなかったので、逆に新鮮で心洗われたような気持ちになりました。

ただ、こう、やりたいことや言いたいことはわかるのだけど、少し作りや主人公が色々綺麗すぎて、作り物みたいに見えるというか…。
せめて主人公がもうちょっと嫌な人だったりしたら、人間としての深みを感じたのかなあ…とか。

唯一綺麗じゃなくて好きだったのが、彼の残したちょっとした業績を、彼の葬式の帰りに「学び」として「俺たち今日から変わろう!」と宣言した同僚たちが、その後一ミリも変わらなかった点です。笑 
人間ってそうだよね。
明日から痩せよう!っていって実際痩せられる人ってそうそういないですもんね…。

行動して、しかも持続して、完結まで持ってくって、本当に難しいよなあ。そう言う意味で、主人公の起こした行動ってのは人間として格好いいし、偉業だと私は思います。
それがこの映画のテーマ、「生きる」ってことなのでしょう。

黒澤監督のほうもおりを見てみたいと思う。
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