上海十月

生きる LIVINGの上海十月のレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
3.0
黒澤オリジナルがとんこつ味なら、本作は、あっさり塩ラーメンな印象だ。いきなり画面がスタンダードでオリジナルに寄せてきたので驚く。抑制が効いた音楽と落ち着いた撮影でオリジナルとの違いを際立たせている。オリジナルからのオマージュのアイテムが出てきてニヤリとするが黒澤オリジナルのようにやり過ぎはない。黒澤オリジナルは、全編なんとなくブラックユーモアが漂っていて悲喜劇の様相だ。「日の名残り」をスライドしたような映画。黒澤は、ある意味リメイクの天才だった。シェークスピアを日本に翻案したりと。監督は、南アフリカ出身なんで現代の南アフリカに設定しても良いんじゃないかなぁ。カズオイシグロというネームバリューが必要なんでこうなるんでしょうねぇ。山下達郎が先日のサンソンでもカバーは、勝ち負けと言ってましたね。勝たないと互角にならないですね。
上海十月

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