ヤンデル

生きる LIVINGのヤンデルのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
-
・黒沢明監督「生きる」をベースとしてイギリスを舞台に再映画化されたもの。
・脚本はノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ。

・カズオ・イシグロは長崎で生まれ育ち、イギリスに引っ越して過ごしたため、日本人とイギリス人のアイデンティティーを持つ。

・カズオ・イシグロの「日の名残り」では引退する老執事が主人に忠実であったことを後悔する物語で、「生きる」からの影響が感じられる。

・主演のビル・ナイのキャスティングの理由についてカズオ・イシグロは「小津安二郎映画の笠智衆に似ているため」としており、本編も黒沢明の描写のしつこさを排除した省略された表現になっている(オリジナルよりも40分短い)。つまり、ベースとしては「生きる」でありながら、映画の作風としては小津安二郎色が強いものとなっている。
ヤンデル

ヤンデル