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生きる LIVINGのごはんのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
5.0
黒澤明版の方は未鑑賞なので比較はできないが、とても良かった。
何かに一生懸命になったり、何かをやり遂げる事に自信やそれで良いと安心感をもらえるような作品。

余命宣告をされて人生について考えるような作品は多々ある気もするけど、
自分の知る中だと大抵の場合は自分の好きなことや家族との時間を優先させる方に進むことが多い気がするが、この作品はそうではなかった。

本作でも仕事漬けの人生から、自由に楽しく過ごそうとする日々の様子も出てくるが、
大切なのはそのあとで、主人公が再度仕事と言うものに向き合い仕事人間らしく、ただ仕事をしっかりとやり遂げる事に最期の時間を費やすというのがとても印象的だった。

大抵の社会人は毎日大半の時間を仕事に費やすわけで、そんな中で自分なんかは「毎日仕事ばっかり、こんなのでいいのかな…」なんて思ったりする事もあるが、
この作品を見た事で「いやこれで良い!大丈夫!!」と仕事に夢中になる事に前向きにもなれた気がする。

もちろん仕事こそが人生と言うことではないので、本作の彼の最期の過ごし方に良い悪いもないというか本人がそれで良いならそれで良いって話ではあると思うけど、
自分にとっては生きると言うことより仕事に向き合う自信をくれた作品でした。



あと英国紳士な佇まいが素敵な作品でもありました。
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