「明日死ぬかのように生きろ(&永遠に生きるかのように学べ)」とはよく言いますが、死が遠くにあると思っている人間にはなかなか難しいものです。
きっとこの映画の登場人物たちのように、私もいたく感銘を受けたことや胸に誓ったことを容易に忘れていきます。でもそれでいいんだと思います。また思い出せば。その度にやり直せば。少なくとも、永遠に無かったことにしているよりはマシなはず。
そしてささやかなりとも、線香花火の最後の輝きかもしれなくても、近くにいる人の何かをちょっとだけ照らし、少し何かが変わるならそれでいいのです。湖に投げた小石が波紋を作るように、時間差で何かが起これば。
手短でとっつきやすい良い映画でした。