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生きる LIVINGのpompeiiのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
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(製作の背景は調べていないので、トンチンカンなことを書いている可能性あり)

本作が上映されていた時期はなぜか時間が取れず配信を待っていた作品。その分観るのをずっと楽しみにしていたのだが、全くの期待はずれだった。
原作と構成や流れが全く同じで展開が完全に読めてしまい、新たに本作を観る理由が何なのかをずっと考えてしまった。英国特有のジョーク、世界観でリメイクされていて、その翻訳は見事だなと思う反面、やはり原作に新たな息吹を吹き込むほどではなかった。
また、そもそも本作が原作を観ていない人を対象にしているものだとしても、ユーモアや余情、社会風刺の精度等に関しても原作に遠く及ばず。特に作品に一番必要な余命宣告後の絶望感と、それがもたらす人生最後の娯楽と仕事の輝きも霞んでしまっているのは致命的。
まぁ原作は白黒で音質も良くないし、国際用のリメイクには多くの人に観てもらえるというメリットがあるから社会的意義は大きそうだけどね。


メモ

・人物を正面、真横から撮るショットが多め。意図は不明瞭だが面白いと思った。

・3人の食事シーン、人物ごとにショットの切り替えが多く余命の告白をしようにもできない焦燥感が表されているよう。

・原作では若女に告白をしていなかった気がする。なので葬式にも姿を現していなかったかなと。

・鏡で人物の対話を見せるのはカッコいい。
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