もるがな

ザ・ロストシティのもるがなのレビュー・感想・評価

ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)
3.5
令和の世にサンドラ・ブロックとブラッド・ピットを使ってラブロマンスコメディ冒険モノをやろうとした魂胆が凄い。鑑賞前に期待した通りのそのまんまの内容かつ、決して想像は超えないまでも、休日の昼や金ローでダラダラしながら見るのに相応しいB級感を楽しむことができる。それでいながら相手役の男にチャイニング・テイタム、敵にダニエル・ラドクリフという采配はちゃんと現代仕様になっており、単なる懐古趣味というのではなく、本気で令和の世にロマンスラブコメアドベンチャーをやろうぜ!という気概を感じてしまった。

やや意外だったのは予告でのストーリーの流れの印象が思いっきり裏切られたことであり、ゲストであるブラピの「無駄のない無駄遣い」感が素晴らしい。変にパロディに走ることもなく、往年のロマンスアドベンチャーをきっちり生真面目に踏襲するのは面白い。

思った通り、見たまんまの映画ではあるが、そのことが欠点にならない映画かつ、こうした飽食文化めいた無駄に豪華で中身のない映画も必要なのではないかと思う。
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