百合ちゃん

ハムレットの百合ちゃんのレビュー・感想・評価

ハムレット(1996年製作の映画)
4.0
4時間もあるから休み休み観たけど、かなり面白かった!失礼なくらい簡単に言えば ハムレットが優柔不断すぎてあちこち悲劇だらけになる話です。私自身、めちゃくちゃに優柔不断なので グサグサ刺さりました。『思慮の4分の1は知識で4分の3は臆病』とかね。

英文学といってもシェイクスピアに関しては無知なので、今までシェイクスピアの言葉っていちいち大袈裟だよなあなんて思っていたけれど、これを観て思った。シェイクスピア天才すぎん?!と(笑)。それをそんな風に言う発想があったのか!と、粋な言葉まわしに何度も心震えました。

死について生について考えさせられた。有名すぎる『To be or not to be, that is the question.』のシーンは、どうして私はこの世に残っているのかという疑問をさらに肥大させられたような気がすると共に、"確かにそうかもしれない"と思わせる、その質問に対する一種の答えのようなものが見つかったような気がした。このセリフの言い方は星の数ほどあるらしく、正解なんてきっとないし それぞれの解釈があるのが面白いよね。

死ぬことは眠ること。眠ってしまえば心の痛みも肉体の苦しみも終わらせることができる。眠ることは夢を見ることだ。"ここにつまづきがある。"この世の苦しみから解放されたあと、死の眠りの中に待っているものはどんな夢か。それを思うと誰もが躊躇する。だから苦しい人生をいつまでも長引かせるのだ。

"ここにつまづきがある"からの死の中の夢についての部分が私的に心震えたのだけど、わたしだけなのかな?死ぬと全てが終わるから楽になれると思いがちだけど、ほとんどの人が死なない。死の先に何があるのかわからないから。どんな夢を見るのだろう。そしてそれは"本当に"永遠だ。

えええ オフィーリアめちゃくちゃ可愛そうやん、、、ハムレットは彼女のこと愛してたとは言ってたけど だったら時代的に結婚まで待ってくれてもよかったのでは?そして父親を殺して彼女を狂わせ死なせ... しかも、ハムレットが狂ったと言われてた時も彼女は自分のせいだと思ってたのに本当は違かったし、なんか色々と1番可愛そう...美しいのに...ちなみに私ミレイのオフィーリアの絵がすんごく好きで、スケジュール帳に挟んでます... でもあれよね、ケイトってすんごく美人だし、演技もすごくよかったけど、やっぱり強い気がする。オフィーリアはもっと儚げな人がよかったのでは?ケイトもすごくよかったのはよかったけど!

ケネスブラナーの演技にはスタンディングオベーションしたい!!!

豪華すぎるキャストに豪華すぎるセット、ハムレットぐらいの悲劇だったらもっと暗くて闇が常にただよっている感じにしてもよかったんじゃない?なんて思ったけど、面白かったので良きです。

シェイクスピア面白いなあ。こんな薄っぺらい感想じゃなくて、もっと深い知識を得て濃厚な考察をしたいものです。来年ゼミ変更しようかなあ〜笑