takeratta

ある夜、彼女は明け方を想うのtakerattaのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

R15+指定。

3本前に、本編を映画鑑賞し、原作を読んで、こちらのスピンオフも鑑賞。

きっと人により評価は、すごく分かれそう。

映像撮影はそんなにした事ないけれど、日常が商業撮影なので、その手法は何となく分かる。

業界ことばで言う、カットバック。

本編に差し込んで、フラッシュバックより、長めの、同時進行で、時間軸を追っかけながら、
僕側とあの子側の、あの子側を切り出した感じ。

そう、知られざる彼女の本心を垣間見る物語。

不倫というか、婚外恋愛を、良しとは、大っぴらには言い難いのが、大人としての社会なのだよね〜

ただ、華奢な感じの子が、実は大学院生で、学生結婚してる既婚者とは、到底年下の僕には見抜けてなくて始まった、お誘いからの大恋愛な訳で。

精一杯大人ぶって背伸びして、余裕のメンタル風に魅せてたのを、
女子側って案外、見抜けてたりするものだよね。

焦るよ、とても。

ドライと言うよりも、現実的で、直感で動けててすごいと思うし、強かというか。

男は〜とか、女は〜みたいな分け方は好かないけど、

でも男子は恋を引きづりがちだったりするのかな〜と、
社会経験も、恋愛遍歴も遥かに乏しい我が身に置き換えても、腑に落ちてしまったりしていて。

期限付きの恋愛と思って、ガッツリのめり込んで、
現実にハッと我にかえって、
元鞘が有ったんだわ!と気付いてしまうという、青春を貪る残酷さを、トータルとして全体で描きたかったストーリーなんだろうなと思うと

ストーリー仕立てが、とてもうまい作家さんなのだなと、そこは素直に感心した。


惹かれ合う男女の、愛の温度差とでも言うのか?

はたまた、くっつき離れて、それでも、自分がどうありたいか?を主体に、相手の事も思いやっても、すれ違う事って、案外生活では、ありがちな訳で。

夫婦喧嘩、犬も喰わない訳で。

これが仕事で、チーム戦で、あのライバル会社の営業に負けないで、お仕事とるぞーとかなると、

断るべきは、根回ししてでも、キッチリ断り、救いの藁、一本も用意しない、冷徹さもあろうし。

そんなつれないことは、カレカノでは絶対やらないし、
自分でも
人としてこういう陥れ方って、
仕事だもの、やる訳で、

本心では辛いって、相手側を思ってしまうと、お仕事取れない訳で。
そこは鉄メンタルでやり抜くのみなんだけれどね。

それが仕事だと、ブラックに近いグレーな企業で育ってしまったからね。

何より、コンピューティングは規模がデカい
(予算額やインフラの範囲などなど)ので
肝を普段から落ち着かせて、

上司すらスカして行けないと、ゼロオアサムの出世ゲームは、人生勝ち上がれない。

(なお、私は勝ち組ではない。笑
むしろ私自体が、スピンオフ。苦笑)

成長してまた出直し来い!と冷たくあしらい、
今日を仕事をやり切って、生きるんだけれども

ここは、私生活の愛の部分の領域の話となると、十人十色
と言うほど、お付き合いした事ないので、
こう言う感じなのかな?とそこそこ恥行ってしまった。(教えて、モテる優しい女子 笑)


ドライブ初デートのシーンでNYのJazzシーンの本場の殿堂、BlueNoteに通ってからねという、
未来の旦那さま。

ニヤッと。

そのレーベルの日本版の殿堂を南青山に輸入したチーム、学生時代の私だわってね、
もう今はI藤忠商事さんがお買い取り頂けたので、バイアウトし、手元から離れたけれど。

Jazz好きとしては、良いところ付いてくるし、
素敵女子は先〜ず来ない、エリアだよな〜とも思えたり。

(ただ、芸能界隈を目指す若いアイドル候補さん達には、「割にスタンダードJazzナンバー位は歌えると、ご自身が50代60代でも歌謡のお仕事くるかもよ?」と時々に話したりしてみたりして。)


夫婦で夫の海外転勤を、自分自身の国内の内定頂いてしまい、働きたい欲が出て、喜べないシーンで、

旦那さまがキレるシーンは、暴力的なのが、怖くなり、
過呼吸発作起きてしまい、私は少し試聴を止めた。焦りました。

(どんだけビビりなのか、私。
映画館だったら大迷惑だなぁと思う、コロナ禍。)


再び振り返り続きを観て、あんな乱暴も遭って、
大人な煙草吸う男と、
真逆の年下の初々しさとか、

二人の男性を、両どり出来るなんて、
いい女だけの特権だよなぁ〜とは思う。

でも帰る元鞘は元々ある訳で。

でも、致してしまった事の罪の重さは
彼女なりに理解はしていて。

流石に少女から妻になり、女となって、
結果的には浮気となる婚外恋愛を致してしまい
急に帰国した旦那さまとの、ベッドでの愛の語らいの途中に

出来なくて泣くシーンは、つらいね。
何とも、救いようがないというか、経験不足の女の子部分丸出しなので、
か弱い者を責められないじゃない?
旦那さまの方が年上だし。

旦那さまはどうするのかな?と思ってみたり。


心のどこかでストッパーを、西の方に旅行に行く前の計画辺りで、止めなかったのは、

デッドエンドを3年間、と心に決めて、
結果的に合コンの男の子を、弄んでしまったというね。

いゃ〜、女ってこわい。
(PTSD治りきってない女性恐怖なので多少のお赦しを。)

実は小柄で可愛らしいお嬢さんに見えたけど、
年上で、逆にそこに甘えも出来たり、

あざとく食い込める、人たらしも出来る
余裕すらあったりして。

そここそ、人生の先輩女性と、結ばれることが叶わなかったストーリーの完結版としては、
バッドエンドが正解で、

ここで不倫を怒る映画ではない。
そういうストーリーの読みをしてしまうと、

非日常や、
何だろう、私の文章表現が稚拙で、
上手く言えないけど、
馴染めない感、或いは、これじゃない感を描いて共通項を見つけた人がハマる(言ってみればワンピース状態から、better half見つけどころに気付ける仕立て)は、絶妙に良い。

旦那さまの渡航前のキレ方が、
妙に子供染みた脅しがかってて、
仮に自分が女性だったら、過呼吸発作は傍においても、
百年の恋も愛も、覚めそうかなぁ?!と思えて、

そこに急に始まる3年間限定の、
仮想のようで、
のめり込める現実的な濃ゆい若くて溢れんばかりの愛を知ってしまい、

非日常から世間体の日常に
まともに戻ったじゃん!って部分と

ポカンと心に穴を空けられちゃった男の子の
学生のノリからの、少しずつ社会人として大人になる過程で、

忘れたくても忘れられない、全部好きだった人。

そういう二人のそれぞれのストーリーなんだなと思うと、
意外に形や愛の深さや進行具合の差はあれ、

分かる人には、一定の理解は得られそう。

鑑賞者それぞれにも、叶わぬから故に永遠、という、それぞれの愛の形の、残酷だったそれぞれのワンシーンはあったりするのかもしれない。

(と書いている私は、有ったかな?!

大好きだけど、もう先に亡くなられてしまい
永遠に逢えなくなっちゃった元カノとかね。

ま、おっさんの自分語りほどウザいものはないので沢山は書けませんが。すみません、失礼しました +)

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本編のレビューに、インク会社の亡き父の話を少し書いたけど、

印刷業界、頂点は紙幣を印刷する事なので、
飯田橋界隈や、赤羽志茂が、
おそらくあの辺りの会社だな?!と、
就活しても/しなくても
自分には思い当たるところはあった。

(志茂の造幣局の印刷所は、平日昼、予約制で見学コース有る。笑
見学コース行くなら、構内の桜咲く、春の晴れた日に限るよ。)

旧名称 東証も、スパコン納入したり、原価低減提案したりと、関わりあったり、
私は印刷業界でなくコンピューティングの最先端のその先で財務経営畑一辺倒なので

紙がペーパーレスになり、電子化を進める側だったので
生前の父親と、あんまり仲良くはなかった。
父子家庭の父と息子は、普段、話す事ないものね。

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ストーリーの作者は、
明大を卒業し、印刷会社に就職するも、配属ガチャで総務に。

何となく転職を考えつつ、仕事しながら、お仕事としてライティングを日常に働き

やがてTwitterをツールに、自己表現で評価を得てSNS時代に誕生した、ライターからの、小説家さん。

あれ?となると、、、ってね!
この種明かしあたりまで来ると、

何だかぐるぐるしそうな、
嘘か本当か?このストーリーは、
本当に、うまい仕立てだと思える。

永遠でなく「いつか終わっちゃうよ!」(彼女 談)

って花火を二人でするシーンを回顧しちゃうね。

こちらのカットバック
(スピンオフのアナザーストーリー)では、

花火大会行きたいね!の約束話を、

もう一人の男(旦那さま)と、
奇しくも、叶えちゃってて、
少し泣きそうになった

(花火大会行けなかった男の子側目線で
観てしまいました。)

最初から遊びのつもりだったか?!は不明だけど、

数合わせの合コンからの出逢いって、
合コンしない人だったので、いまいちピンと来なかった。

ふつーの大学生/院生は合コンとかするものなの?

とね、マジレス来たら、
あ〜俺、モテ期終わってるな。
と嘆きそうなので、独り言として軽く流して。

あの子が妻モードに戻った時のように。


「逢えてた時は、本気で一生懸命大好きだったよ」なんだそうだから。

この彼女、そういう子なんだ!って思えて許せるか?!は
男としての、あり様を試されそうなお話。

大学内の新聞サークルの、質問に答える、
この小説家のtweetは検索して見つけてみるのも、わるくない。

ひと言で、ストンと本題を落とし込む、
正に、「Twitterの王子さま」になってるから。

一作二作と読み進めたくなりそうです。

ライターから、編集者へ転職され、
さらに小説家に。

本業の人生がゴールデンストーリーな
王道を歩まれていて羨ましい限り。

何故、明大に入ったのですか?の、学内新聞サークルの質問に、
我が母校に、合格しなかったから。
と書かれますと
小説家にも成れていない、己を恥じてしました。海より深く反省中。

ものを書かずに、撮影ばかり。

瞬間を切り取り世界を永遠にする方で
私は私なりに頑張ってゆきたいです。

私にとってのあの子は、永遠だけど、
もう二度と逢うことは、叶わないから。現世では。

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2022年 Amazon Prime 独占配信公開。
45分の映像化
松本花奈 監督作品
脚本 小寺和久
(c) copyright カツセマサヒコ・幻冬舎 / 「明け方の若者たち」製作委員会
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