わたる

ある夜、彼女は明け方を想うのわたるのレビュー・感想・評価

3.2
「明け方の若者たち」の彼女側のサイドストーリー
まぁ蛇足だよね。男性の自分からすると不倫した女の子の言い訳を映画にしたところで面白い話になるわけない

ただこの作品良かった点が一点だけあって、浮気や不倫に関する男女の意識差はよく表現されてたと思う

男の子はなんだかんだ言って肉体的な繋がりを求めてしまうもの、不倫中の関係でも、3年間離れていた距離も、身体の関係があれば繋がりを実感するし安心もする

でも女の子は身体の関係よりも自分の心が揺れたかどうかが罪悪感に繋がる傾向が強いと思う

この作品で彼女が言った「ごめんなさい」は離れている間に他の男性を好きでいたこと、そして旦那は私が他の男性と肉体的関係を結ぶ事に対して嫌だと感じるだろうから「ごめんなさい」なんだと思う
(裏切って申し訳ないというより旦那に対して同情も混じった感情)

だったら不倫なんかしてんなよ身勝手な女だなという批判的レビューいっぱいあるけどそういうところが男女の違いなんだろうな

そこは良かったんだけど悪い所がいっぱいある

まず旦那がちょっと微妙、年下の学生にプロポーズしといて諸々冷た過ぎるしDV気質あるから怒らせるとヤバそうな印象しかない

そして露骨な匂わせエピソード
そうだろうと思ったけど本編最後に公園にあったハイボールの空き缶2つはやっぱり彼女のだったとか、車から見える唐突な大きい花火とか、親友の最近出会った年下の彼の話とか
そこまで露骨だと演出のあざとさの方が気になってしまう

一番大きいのは脚本かな
やっぱり彼女は旦那が帰国したらあっさり戻ってるので北村匠海(作中に役名がない...)に気持ちは無かったし、本気で好きになる気も毛頭無かったんだろうなと思う

あと旦那と出会ってから帰国して迎えに行く時までの旦那の前での彼女のファッション、そしてラストシーンの車の中では全然違うテイストとメイク
そういうところで彼女のあざとさを表現しようとする演出がすごく嫌だ
わたる

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