ノラネコの呑んで観るシネマ

骨のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

(2021年製作の映画)
4.3
「オオカミの家」の同時上映。
1901年に作られた、世界最初のストップモーション映画を修復したと言う設定で、少女が執り行う人間の死体を使った儀式が描かれる。
儀式で登場するのが19世紀の政治家ディエゴ・ポルタレスとピノチェト政権のイデオローグだったハイメ・グスマン。
チリ政治史の暗部とも言える二人を呼び出すのだから、「骨」の意味するところは明らかだ。
二本ともフェイク映画の修復版という共通パッケージで、シュヴァンクマイエル的手法を駆使し政治と宗教のもたらす恐怖をホラーとして描く。
唯一無二の作家性だ。
ブログ記事:
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