よねっきー

骨のよねっきーのレビュー・感想・評価

(2021年製作の映画)
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『オオカミの家』より真面目にファウンド・フッテージをやってる。映像はまあ置いといて、音声が良い。左右で不均衡なステレオに不安感を煽られる。

ジョン・ケージは1937年ごろに「音楽にはどんどんノイズが増えていって、最終的には電気的なノイズを使った音楽に到達すると思う」「ノイズは大衆化していく」みたいなことを言っていて、その予言は90年くらい経った今振り返れば、見事的中している。

おれはそれにあやかって、映画もどんどんノイズが増えていくんじゃないか、とか予言してみるわけだけど、この映画はその発露を少し感じさせた。『ライトハウス』のクライマックスなんかでも実践されてたが、デジタルなノイズはまずホラーに使われていくと思う。そのうち、もっとシンプルな感情の昂りとかを表現する手段になっていったらいいな、とか考えた。ノイズは必ずしも不気味な不協和音を意味しないからね。
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