Koshino

エンパイア・オブ・ライトのKoshinoのレビュー・感想・評価

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)
3.9
予告観て号泣しそうと思って
号泣まではしなかったけど普通にかなり良くて涙ポロポロって感じでした
エンドロールがしっかりしてる映画は面白いと思ってるんだけどこれもそんな一本でした

炭酸リチウムでヒラリーの状況を把握
自分は正気だって訴える彼女の気持ちが分かりすぎて胸が痛かった
本当に正気だと思ってるんだよね
実際正気だと思う
周囲が「あの人は病気だからこんな状態なんだ」って自分を納得させたいだけ
感情の荒ぶり方や凪いでいく様子、身に覚えがありすぎた

エンパイア劇場の人、みんな(エリス除く)いい人で安心する
スティーブンは出てきた瞬間から圧倒的にいい人だった
人間が惹かれ合うのに必要なのって人間性だけなんだな
そんなのフィクションでしかあり得ないと分かってはいるけど、だからこそ映画の中でストレスのかかる人間は見たくない
映写室で印象的な男の子の写真のカットのあとに「私の息子だ」と言って映写機について語るノーマン、何かあるなと思ったけどなるほどやはり

ヒラリー一人のために開くカーテン、ヒラリー一人のために回されるフィルム
音楽とセリフ全てがベストマッチ
映画愛を感じる作品だったし、今の仕事に満足してるはずだけど映画にもっと関わる仕事ができたらなと思ってしまった
人生の虚しさと優しさとままならなさと喜び

クソなコリン・ファース初めて見ました
Koshino

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