このレビューはネタバレを含みます
【感想】
めっちゃいい。
私は、生きづらい人を見ているのが好きなのでしょう。
ヒラリーがお母さんと握手する所は思わず泣いてしまった。
ヒラリーの思いが否定されなかったのが嬉しかったんだと思う。
こういう泣ける場面は、本当良い。
ヒラリーの、虚無感のある表情や、笑っていない笑顔とか、演技がとても良い。
辛い時にも明るくふるまって笑顔を見せるのが余計辛い。
でも、最後にスティーブンと別れる際は、辛そうにハグをしてて良かったと思った。
感情を素直に表出させることが難しいのかなと思った。
人に言われて、映画館にいる人たちをよくよく見てみたけど、なんか一癖二癖ありそうな人たちですね。
普通に働けないかもしれないと表現するのは失礼だが、なんか事情がありそうな。
どの人物もちょっと癖があるキャラクターなのに、漫画っぽくないというか、オーバーじゃない。絶妙な塩梅が良かったです。
居そうでいないような人たちですよね。
ヒラリーの、色々な詩を引用するキャラクターは、おしゃれだなぁ。
何の話であるのか、よく分からない気もしたのだけれど。
ヒラリーのラブストーリーであり、成長譚といえばいいのか。
差別の問題とか精神疾患の扱いとか、色々もあるけれど。そうしたテーマが押しつけがましくなくて、ただヒラリーやスティーブンのように生きづらい人たちがいることを映しているのがいい。
そして、あなたの良さや存在を分かってくれる人がきっといる、そういうメッセージを伝えてくれるのが良かったです。