Mia

エンパイア・オブ・ライトのMiaのネタバレレビュー・内容・結末

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


始まった瞬間からこの世界に引き込まれた。
たくさんの定点カメラで映し出される彼女の世界。empireの景色。
これだけでもう充分美しすぎる映画。

少し古びた劇場の使われていないフロア、
光とフィルムが映画を生み出す瞬間...
他にも美しいと感じる瞬間はたくさんあったな。



少し前の時代の話ということで、
黒人差別の問題が取り上げられていたけれど、この問題に触れるたびに本当にこんなに酷かったのかなと思う。
疑いというか、ここまで酷くなかったと言って欲しいだけだと思うけれど。
あまりにも辛すぎる現実。


ヒラリーは統合失調症を患っているけれど、
この作品の芯はそこじゃない気がする。
empireという歴史のある映画館で刻まれる色んな人生がこの映画のテーマだったら嬉しいな。

病気を患っているかいないかは関係なしに、戻ってきたヒラリーを受け入れる映画館のスタッフのみんなも、心が揺らぐヒラリーのそばにい続けた彼も、彼とヒラリーの関係を知っている看護師の母も、全ての優しさが作り出した物語。

統合失調症、人種差別、セクハラ...
色々な問題がある中、互いの優しさで包み合い、生きることに光が見えそう...そんな温かい映画でした。
Mia

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