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エンパイア・オブ・ライトのkonoのレビュー・感想・評価

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)
4.5
私も映画館や映画をとても好きだったことを思い出して嬉しくなった。
映画がこうやってきれいな劇場で見れることの贅沢なことといったらない。
去年カルティエのポップアップストアがまるで昔の映画館のようでとても素敵だったことも併せて思い出した。

いつも寂しそうで暗い顔の主人公の顔がパッと明るくなる時が度々あり、これは喜んでいるのか…このシチュエーションで喜ぶ性格の人なのかと初めは懐疑的に見ているが、大好きな青年との別れの際にも同じ顔をしたのを見て、辛いときについ過剰に作り笑顔をしてしまう人なのだと気づく。

とても分かりすぎて辛く、また俳優の演技力がとてつもない。

男社会で正しいことを言うと(人種差別がおかしいとか、女性差別がおかしいなどということ)病人扱いされるということを描写した映画。

そして当の本人やその周りの人達は、彼女が全くおかしくない事を知っている。
彼女なりの主張や抵抗をしたけれど、それが良かったことなのかは本人にも分かっていない。

黒人の青年が来たことによって主人公の女性だけじゃなく、フィルムを回す男性も笑顔が増えた。
そして主人公の女性と出会うことによって黒人の青年も明るくなった。

使われていない鳩の住処の映画館からの景色がとても綺麗。色が違う。ヨーロッパの色をしている。
ハトさんも元気になりました。
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