ロアー

THE FLIGHT ザ・フライトのロアーのレビュー・感想・評価

THE FLIGHT ザ・フライト(2021年製作の映画)
3.5
亡き父の遺した航空会社で働く御曹司のランヴィールは、自社が起こした墜落事故の詳細が記録されているブラックボックスが役員によって隠蔽されようとしていることに気づく。自らブラックボックスを回収したランヴィールは事故原因を明らかにし、遺族へ最大限の保障をしようと提案するが、それを阻止しようとする役員によって、無人となった飛行中のプライベートジェットに閉じ込められてしまう。

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思ったより全然つまらなくなかったインドのフライト・パニック映画。
インド映画にしては低予算なのが伺える仕様だったけど、主人公がほぼずっと機上の人というワンシュチュで頑張って乗り切っていて好感が持てました。

航空会社の跡取り息子な主人公は、いわゆる暴れん坊将軍の吉宗公みたいな感じ。不正を許さず自ら悪党を裁くやんちゃな坊ちゃんで、ちゃんとじいや的な人もいる。じいやは坊ちゃんからダディと呼ばれてるんだけど、演じてるのが割とよく観るお顔なパワンおじさんだった。坊ちゃん含め、この人以外は全然知らない人ばっかりだった。

とりあえず坊ちゃんはハリウッド映画(特にアメコミ映画)が大好きらしくて「アイアンマンだったらこんな時はこうする〜」などなど、めちゃくちゃ良く喋る!ひとりきりだろうととにかく喋る!!

1時間くらいずっと客室で喋りまくりながら悪戦苦闘しつつ、途中で飽きてゴルフしたりしつつ、後半ようやくコクピットに入ることに成功。
坊ちゃんの亡き父上は優秀なパイロットだったらしく、当然坊ちゃんも操縦できる設定かと思ってたら・・・できんかったww

そもそも旅客機の墜落事故を起こした会社で立て続けにプライベートジェットの事故が起きたりしたら、もうそんな会社の飛行機に乗りたくないだろうし、坊ちゃんを殺そうとした役員もやり方が下手過ぎ。
ひたすらツッコミどころ満載なんだけど、ふと、コナンの映画でもこれくらいの無茶は毎回起きてる気がして、そう思ったらすっと受け入れることができました。

ただ、ラストはあまりに意外で、あれはインド映画ならではの豪快さでした。むしろ相当操縦技術が高くないとそうはならんだろう。技術高くてもそうはならんだろう。何気にここでもアイアンマンを意識してた気がする。そのせいか、飛行機にはありえない動きをしていた気がします。

絶対絶命の機上の坊ちゃんと無事帰ってきて欲しい地上のダディとのやりとりも良かったものの・・・最後・・・え?は?はぁ?
でもって「次のフライトは2023年!」で終わってたんですが、ホントに続編あるの?もうすでに2023年なんだが。
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