これは悲劇の原因を追究する作品では無い…いかにして歴史的遺産を救出したのかを描いた作品なのだ…
2019年4月15日…ノートルダム大聖堂炎上…
炎に包まれる大聖堂が崩れ落ちようとしていた…歴史的遺産を守ろうと消防士達の炎との決死の戦いが始まる…
何でしょうか?派手なエンタメ性は無く、淡々と事実を描いているだけなのですが、めっぽう面白いし何より感動します。
おそらく、本作を制作するに当たって、徹底的にリサーチしたのだと思わせる程リアルに仕上がっていまして、また所々で当時の実際の映像も挟まれているので、まるで火災現場にいるかのような臨場感があります。
火災の原因がハッキリと描かれている訳では無く、また誰かを責めている訳でも無いのですが、人類の宝とも言える世界遺産の管理体制が余りにも雑であったり、日頃から文化遺産の消火体制についての備えがあったのかと疑問視させる消防や警察の動き等も描かれていて、原因の一旦をほのかに見せているような演出は秀逸です。
気がつけば、観ている私も一緒にアベマリアを歌うパリ市民の一人にさせてしまう力強さが本作にはありました。
ただ一つ…気がかりなのが…
あの猫ちゃんどうなったの?…