クリスタって誰だっけ?
とずっと考えてた、、
いろいろと分かりにくい作品だと思う。
その分かりにくさこそがこの映画の魅力。
ありがちな、マイノリティ→虐げられながらも頑張ってる善い人、みたいなステレオタイプは通用しない。
かといって、冷酷非情な悪人を描いているわけでもない。
英雄あるいは悪者といった一面的な描き方・捉え方や、近年の露骨なポリコレアピールに一石を投じる作品なのか、天才だろうとマイノリティだろうとトップに登りつめ権力を手にすると人は堕落する、という戒めなのか、それとも…
解釈はいろいろありそうだ。
全編通しての不穏さと緊張感と美しさで、2時間38分という長さを感じさせない作品ではあった。
雰囲気が「ノクターナル・アニマルズ」に似ていなくもない。
けれども、ケイト・ブランシェットの演技に関しては「ブルー・ジャスミン」の方がすごかったし、芸術家×狂気を描いた作品と言えば「ブラック・スワン」や「カミーユ・クローデル」、「セッション」の方が優れていた、と個人的には思う。