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TAR/ターのbatsuのネタバレレビュー・内容・結末

TAR/ター(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

前半、様々な人物との対談の内容がほとんどわからん。加えてお前誰?話題になってんのも誰?な状態。けど不思議と緊張感があって集中して見れた。

徐々に大きくなる不協和音。
暗闇で彼女を侵食するのは、クリスタでもオルガでもなく、ベルリンフィルのマエストロにして権力者「リディア・ター」その人だったと思う。

ラストが圧巻だった。
東南アジアの地でも彼女は手を抜かず、作曲家の意図を汲もうとスコアに真摯に向き合う。緊張の表情も見せていた舞台がいざ幕を開けると‥

ゲームイベントでの指揮なんかーい!
‥と呆気にとられたけれど

ヒエラルキーのトップから転がり落ちた彼女だけど

実家でビデオを見て、原点に立ち返った彼女にとっては、音楽に階級などないのかも。

失ったものも大きいけれど、彼女は怪物「リディア・ター」から解放されたのだと思いたい。
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