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TAR/ターのkaoのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.0
心理サスペンスはちょっと苦手なんす。ビビりなんで。でもなぜかこれは怖いもの観たさでどうしても観たくて。正直言うと、両手を広げたTARのビジュアルを最初に観た時は女性の指揮者のサクセスストーリーかと思いきや、前情報チラ見したら、あらあらコレは全く違う路線の予感。日に日に気になってきて公開2日目のレイトショーへ駆け込み。
ラストシーン違和感ありありの音楽といい観客のヘンテコリンな感じといい放り出された感じの終り方。
ぐったり、お腹いっぱい堪能しました、出ずっぱりのケイト・ブランシェットを。彼女あってこそ、の、この作品。こんなカリスマ性があって性別の括りも越えたところにいるような、そして人としてはどーなの?みたいな役どころ、他に思い浮かばない。率直な感想はエブエブに並ぶ難解な一本!2回観ないと理解できない(私はね)。集中して観てないと「え?どういうこと?さっきのシーンてどういうこと?」の連続。展開に圧倒されたというか後半からは若い頃に観た「ベニスに死す」に通じるなぁ、なんて思いながら観てた。
こんな仕事量のどっぷりな作品をやってのけたケイト・ブランシェットの唯一無二な存在感と役者魂をリスペクトして、密かに「アンソニー・ホプキンス姐さん」と、ココロの中でそう呼んでいる。
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