クラシック音楽に関しては門外漢です。
冒頭一発目のカット、及び「紹介」のパートは巧いと思ったが、その先しばらく会話の内容が『分かる人には分かるのかもしれないけど…』といった具合に、頭になかなか入ってこない。特に人名が出てくると、登場人物なのか実在の有名人なのか初見だと戸惑う。
しかし中盤から「ちょっと謎めいた新入りに惹かれ…」「公私ともにごたごた…」「今の地位の危機…」「これ幻（聴）？ 違う？」といった“よくあるドラマ”の軌道が見えてきて、割と楽しめた。
…しかしその一方、主人公への（追い込み）描写の表現は、いまひとつ陳腐の域を越えていないように思えた。また、指揮者の話なのに振り返ってみると、実際に楽団の前でタクトを振っている（本番）場面がほとんどなかったなー…という食い足りなさも。
トンデモ音楽講師、なら「セッション」の方がキャッチーだったし、ケイト・ブランシェットが大変な目に…なら「ブルージャスミン」の方が強かったよなぁ…という印象です。
