けんぼー

TAR/ターのけんぼーのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.7
まず特筆しなければならないのは、ケイト・ブランシェットの鬼気迫る憑依ぶり。実在したモデルがいたわけではないリディア・ターという人物を完全に「本人」として演じているとしか表現できない、圧巻のパフォーマンスでした。プロット自体は決して複雑でもなく奇を衒ってもいないのですが、ミステリアスなシーンに満ち溢れていて、今日いっしょに観た人たちとの鑑賞後「答え合わせ」も大いに盛り上がりました。未だに製作者の意図を3割程度しか理解していない気もしていますが、クラシック音楽を楽しむための映画でないことだけは確かで、良い意味で期待を裏切られました。
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