冒頭の床にレコードを撒き散らして、足で選別するシーンを寄り→俯瞰で撮ったショットから、「この映画普通じゃない、、不穏&ゾクゾク感半端ない、、」と思ってたら、そこから何度もK点越えのシーンが続出、あっという間に終わってしまった。
話としては単純に権威ある1人の女性指揮者がキャンセルされるっていうものなんだけど、ポイントはそこではなくて、所々のシーンを断片的に観ても映画の魅力が詰まっているところと感じる。
指揮者は曲ないしは音のマネジメントする役割だとすると、そこで流れている時間を操ることとも取れる。映画の時間を操るのは撮影と編集の役目であるが、そこがこの映画がずば抜けている点で、昨今の早送り視聴＝作品に流れる時間を無視していることでは？と考えた。逆にいうとそれで成り立ってしまっている作品が多くなっていることもある＝撮影と編集に加えるパワーやテクニック、熱意のようなものが落ち始めている？と思うと、このタイミングで本作のような作品に出会えたことは僥倖と言えるのではないか。
見る度に新たな発見がありそうなのでこの点数にしておこうと思う。
