Monisan

TAR/ターのMonisanのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.1
観た。

終始緊張感のある演出。
というかケイト・ブランシェットの迫真の演技がそうさせるのかな。常に張り詰めた空気感だった。

後半からはそこに得体の知れない恐怖も漂い始めて目が離せなくなる。

しかしIQ高すぎる…
無念だが、必死にしがみつこうとしたが振り払われて置いていかれたかも。

ネットの噂一つでどんな権威も一瞬にして地に落ちてしまう現代のキャンセルカルチャーへの批判はあるのだろうけれど。
どうしてそうなったのか、があまり描かれていない気もする。オルガは途中から明らかに罠だけど、彼女をあそこまで落とす必要はない。傲慢な彼女への周囲からの反感か、でもまだまだ利用価値の方が高そうだからパトロン側では無いのか。
クリスタはあえてあまり物語に登場していない?実際何をされたんだろう。
またラストシーン、ターはどういう心情なんだろう。

ひょっとして誰も何も企んではいなくて、ただただ、ターが作曲のプレッシャーで疑心暗鬼になり自滅していく、という流れだとしても怖いな。

考察読むのが楽しみなシリーズだな。

でも映画はとても進化していると感じさせてもらった。内容的にもテーマも、勿論映像的にも。
一方でここ最近、昔の映画を沢山観ていて「終」とか「The End」という終わり方が気持ち良いし、正解な気がしていて。昨今のエンドロールが長すぎ問題に一石を投じてくれたオープニングクレジットにボリューム、エンドクレジットを短くするという試みも良かった。

ドット・フィールド、監督

※以下ネタバレ

アジアのコスプレイヤー達の集う、ゲーム音楽のシネマコンサート的なものの指揮者まで成り下がったという事なのかな。
Monisan

Monisan