このレビューはネタバレを含みます
すごい映画。過酷な減量を経て体重を絞りきったボクサーのように、無駄はなく、研ぎ澄まされている。全シーン、全セリフに意味はあるのも伝わった。けど、映画を芸術としてではなくエンタメとして観たい自分からすると、ちょっとストイック過ぎた。
まあ、面白いけど。中身は旧価値観の男。実力のある指揮者で、自分の愛人をオーケストラのメンバーに抜擢する。それを黙らせる実力。これを女性主人公というのが新しいのかな。
お話としては、愛人のひとりが自殺して以降、彼女の思い通りに話が進まなくなってからは面白い。やっぱりいけ好かないヒーローは罰せられるべきだと心のなかで思っていた。
映画の始まり方(スマホで見ている様子)とかも斬新なんだろうけど、説明不足過ぎて、のめりこめなかったかな・・・。