yaeko

TAR/ターのyaekoのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.3

結構な長尺だったけれど、ケイト・ブランシェットのあまりのカッコ良さに見惚れてしまって、彼女をずっと見ていたくて、本当に全然飽きなかった。

冒頭の、ちょっと神経質な様子から一転、あの対談シーンの時とかオーラやば過ぎるでしょ、、、!マエストロ、、、!
これまで妖艶な彼女は何度か目にしていたけれど、こんな男性的な役柄まで、一挙手一投足カッコ良いなんて天才。
わたしは多分、彼女に一目惚れしてしまったんだと思う。

当方小さい頃にピアノとか、学生時代吹奏楽をかじった程度ですが、指揮者なんていうとても困難な役どころを、カリスマ性に溢れ、情感たっぷりに指導するところとか、違和感とか全く感じなかったし、もう全部がすごかった(語彙力の限界)、、、!

だからこそ、あらすじ読んで決してポジティブなエンディングは迎えなそうだと覚悟はしていたけれど、終盤はやっぱり辛かった。

最初から最後までケイト・ブランシェットの魂が、熱が、息遣いにまで宿っているような渾身の158分間だった。
没頭して観ることができて光栄な気持ち。
個人的には、ストーリーではなくそれ以上に俳優さんの演技にこんなに心を揺さぶられたことってないくらいなので、アカデミー賞は彼女に送りたい。
yaeko

yaeko