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TAR/ターのmiyazouのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
3.5
一流女性指揮者の転落を描いた話。

予告の雰囲気などでは「セッション」のような映画なのかな?と思っていたのですが、全然違いました。いわゆるキャンセル・カルチャーを描いた映画で、音楽家の狂気というより権力を持って暴走した人間の愚かさが観られます。最近はハリウッドのみならず日本の芸能界などでも話題になっているので、今観るのにホットなテーマかもしれません。やはり人間は愚か…。
ストーリー自体は意外とシンプルなのですが、安っぽさのない演出や主人公を女性かつ名俳優であるケイト・ブランシェットが演じることによって見応えのある一作に仕上がっています。説明も割と少なめなので解説や考察を読むとより楽しめます。

三時間弱と結構な長さで、エンタメ要素も薄めの作品なのでおいそれとはオススメできませんが、名俳優の演技を楽しみたい方は如何でしょうか。
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