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TAR/ターのyksijokiのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.0
オーケストラシーンの音が素晴らしかった。それ以外のシーンで一切BGMがないというのも良い。男女の性差や業界にある闇、疑惑、慣習、固定概念にTAR自身が取り込まれ、次第に崩れていく様子が描かれている。

ケイト・ブランシェットだけで150分。周辺の登場人物側の描写が一切なく割り切って指揮者である彼女の人生や価値観にフォーカスが効いていてかなり世界観に引き込まれる。

ややオチへの持って行き方が全部しっくり来ないところはありつつ、どちらに捉えるか、ラストカットの終わり方をどう見るかというのがはっきりとしないところも良かったかも。やや時代の流れというか世代間の様式の変化みたいなのを描いているような気もした。

冒頭のライブストリーミング、貧乏ゆすり、ぬいぐるみ、スコアなど細かい挙動やモノたちがしっかりと伏線になってたのも非常に丁寧で良かった。

字幕はやや気になったなー確かに。

キャスト★3.8
ストーリー★3.6
プロット★3.6
バイブス★3.7
演出★3.7 
音楽★4.4
映像★4.0
全体★4.0
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