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TAR/ターのtackyのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
3.5
もう、ケイト、ブランシェットに尽きるでしょう。

作品自体は、それほど素晴らしいとは思わ無いが、時折観せるワンショットなど、中々凝ったカメラワークのできる監督ではある。

物語としては、音楽院の授業での学生を論破するシーンが素晴らしい。バッハの事を議論しているようで、実は自分の音楽に向けた姿勢を語っている。
作品と作者自体の私生活とは、無論、切り離すべきなのは、芸術、スポーツ、研究などの創造するもの全てに当てはまる。

この主人公は、私生活では自分の欲望の赴くままで、飽きたら、人間関係全てを切り捨ててきた。
それでも、音楽にかける情熱は、プライドも何も無く、ラストそこまでしても、続けていくのである。「あの」ベルリン・フィルの常任指揮者が。

ある意味逆に、清々しい結末だった。
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