mz5150

TAR/ターのmz5150のレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
3.7
長いが魅せられた前半1時間10分音楽の話と僅かなプライベート描写で何を意図したのか分からないのに雰囲気には不安定さと冷たさが滲み出ている。ターの指揮するオーケストラや講義ピアノ音以外は全編環境音のみで雰囲気作りされ演出として効果発揮していた。

中盤から徐々に彼女が起こした又は起こさなかったのか過去が断片的に開示された彼女は過去に押し潰される。真相までは語らないが過去の重圧は感じられ彼女は全てを失う。演出も見事でレズのターとパートナーの関係中盤の選曲とオーディションで変わる予感を視線で示した辺りは絶妙だった。正直真相が分からないのは個人的に嫌いな脚本だが本作にては当たらず演出ターの周りの変化や視線が類推を即し監督の手腕が素晴らしい。
mz5150

mz5150