マキナ

TAR/ターのマキナのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.0
正直一度見ただけでは何が起こったのかよくわからないまま終わってしまい、解説ブログを読んでようやく少し理解した。詳しい描写の説明もなく、淡々と進んでいき、気がつけばもう戻れないほど歯車が噛み合わなくなっていくような映画。
謎はあえて説明されない。でも、わたしたちの世界はそもそも説明などなく、完全な正義も悪もなく、すべてが理屈で動いているわけでもなく、ものごとの背景にあるのは、たまたまの偶然とか、あるいは誰かの一時の気分だったりもする。それなのに、わたしたちは自分が持つ情報だけから勝手に考えてしまったりする。
ラストシーンもなんの説明もないけども、世界ってそういうものだよな。「解釈」という言葉が、キーワードだったのかな、と、これを書きながら思う。面白かった。
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