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モリコーネ 映画が恋した音楽家のayのレビュー・感想・評価

3.0
Filmarks試写会にて鑑賞。
これまでエンニオ・モリコーネの名前を意識して映画をみたことはなくて、一度聴いたら忘れられない「ニュー・シネマ・パラダイス」のメインテーマをつくった人、という事前知識だけでみたドキュメンタリーだったのだけれど、どの楽曲も情熱的でオリジナリティにとんで、陽性の力強いエネルギーがみなぎって、人間讃歌をドラマチックに歌いあげるような音楽の数々にとにかく元気をもらえた。
本人ほか70名近くというインタビュイーの盛りだくさんのコメントとともに天才作曲家の音楽をたっぷり味わえた楽しい時間だった。

無口な音楽家として知られたそうだけれど、本作のなかでは饒舌で、とてもチャーミングなお人柄。
生涯で500作あまりの映画に楽曲を提供、なかには「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」「アンタッチャブル」「続夕陽のガンマン」「ポケットの中の握り拳」「アルジェの戦い」「天国の日々」などなどの作品も含まれる。これらの往年の名作をワンシーンでもスクリーンでみれたことも、うれしいポイントだった。

監督は「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ。盟友の作曲家への思い入れが強すぎたせいか、後半が情緒過多で繰り返しが多すぎな印象で、編集次第でもっとシャープなドキュメンタリーに仕上げられたんじゃないかなとは思った。
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