ダイナ

モリコーネ 映画が恋した音楽家のダイナのレビュー・感想・評価

3.8
モリコーネ関係者の生の声(錚々たる顔ぶれの中パットメセニーがいてテンション上がる)、資料映像、関わった映画とモリコーネのコメント(ここが1番の旨味のような)は紹介映画の見識が深まって良かったです。一般的に知名度は高くないけどモリコーネの印象強な作品については今後鑑賞したくなる意欲を湧かさせてもらいました。

しかし個人的には2時間半近く集中できる内容では無く。モリコーネ少年時代からキャリアを追っていく進行(後で気付きましたが内容は公式サイトのSTORYでほぼ紹介されていた)。代表的な作品の曲(ニューシネマはもちろんアンタッチャブル夕陽のガンマン、近年のヘイトフルエイトetc)は抑えられているので全く聴いた事ねえなんてことにはならないと思われます。「この作品の曲手掛けてる時こういう事あったね〜。この年はこういう活動してたね〜。」という歴史の授業を聴いてるような感覚。「すばらしき映画音楽たち」のような専門的かつ作品の内容とリンクしたテクニックエピソードがもっとあったら集中力は続いたんですが。

生前のモリコーネの姿を大スクリーンに、多くの作曲(の一部分ですが)を劇場の音響で聴けるのが良かったです。曲を堪能しましょうという作品ではない印象。まあ当たり前ですが映画音楽はそれが位置する作中シーンで聴くのがベストですね。
ダイナ

ダイナ