LuluY

モリコーネ 映画が恋した音楽家のLuluYのレビュー・感想・評価

4.5
実はほとんどの作品未見なんやけど、観てなくても知ってる音楽がたくさんあった。
知ってる作品や監督が出てくるとやたら嬉しくなる。そして知らない作品は見たくなる。
ちなみにわたしのモリコーネはアンタッチャブルです。あのシルクのようなバックグラウンドに浮かび上がる文字と影だけの至ってシンプルな画なのに、音楽の力でなぜか目を離せなくなってしまった衝撃は今でも忘れない。
たくさん出てくるインタビューもとても興味深かった。同業者のハンスジマーのやや前のめり具合はモリコーネへの敬意を感じたし、
あるお爺さん(すみません、誰だったか途中でわからなくなったけど多分著名な方)が、あのタランティーノ君は大袈裟なんだよ、とか言いつつもモリコーネにまたもう一度オスカーのチャンスをもたらし獲得させたことを実はめっちゃ嬉しく思ってる感じが滲み出てた。
監督達がモリコーネの提案に対して、いやーいまののまで良いわーとか言ってるのにいざ手直し版を聞いてみたら、さらに良くなってる!こっちにする!!となったり、
かたや、デパルマには追加で書いたうちの6番が1番嫌いやから採用しないでくれと手紙を書いたのに、結局6番になったわ、とモリコーネの意思に反して世間で受け入れられたものがあったりと、絶対的決定権のようなものには興味がなくて、キャリアに関わらず監督の意思を尊重してくれたというジュゼッペトルナトーレ監督のコメントを裏付けるエピソードだなと思いました。

自分がモリコーネの孫で、お葬式の後に集まった人たちから昔の話を聞く、そんな感じ。
ベルナルド爺ちゃん話長いな〜
えー!ジェームスおじさんそんなことしたの?
と裏話教えてもらうような、そんな感じ。
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