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モリコーネ 映画が恋した音楽家のmayaのレビュー・感想・評価

4.1
モリコーネ、伝統的な音楽家の世界出身だったのか。彼がコンプレックスを抱いていた時代はまだよく、いまや「芸術」なるものは職業にならない世界になってしまったように感じる。トランペットを食うために吹いた日の忘れ難い屈辱。アニメ音楽をやらせようとした監督にブチギレた話。日本ではそういった贅沢を、坂本龍一級の音楽家でも望めなかった。ゲームだのcmだのにあやかるしかなかった。そう考えると、「食うための芸」としてしか芸術を続けられない今の時代は、モリコーネには耐えられないものだったんじゃないだろうか。
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