ぐり

神々の山嶺のぐりのレビュー・感想・評価

神々の山嶺(2021年製作の映画)
3.9
すごい良かったです。最高でした。

終始スクリーンに引き込まれました。
二人が出会うまでの時間。深町のシーン、羽生のシーン、それぞれの思考の海に誘われるようであった。
多くを語らず、しかし、映像から二人の葛藤が多く伝わる。

文太郎の姉の「最初は恨みました。だって、その方が楽だし。」というセリフが好きだ。

エベレストに挑戦する二人の結末は、全く別の物ではあったが、最後まで二人は自分の道は自分で決めて、相手を通して自分と向き合っているようであった。

全編を通して、人は最終的には一人で決めなければならない。他人と関わりながらも結局は一人の個である。というような、諦めにも近い心根を感じた。
孤独で強い。
雪山のような、死を隣に感じる場所に身を投じることで見えてくる世界もきっとあるのだろう。

雪山の映像も圧巻で、アニメを通して恐怖すら覚える。

本当に素敵な、とても心が揺さぶられた映画でした。
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