雨宮はな

アンネ・フランクと旅する日記の雨宮はなのレビュー・感想・評価

2.0
アンネがイマジナリーフレンドとしてつくったキティを主人公にアンネ・フランクのメッセージを再度読みとこうとする構造というか着想は面白かった。アンネたちの避難と難民をつなげて問題提起したのは現代的だった。

監督やアンネ・フランク基金の方のインタビューを観てから作品を観た方が良いと感じた。
監督の意向が強すぎて「キティ」はおそらくアンネの親友を借りた別キャラになってるし、「教科書のように受け取ってほしくない」というメッセーじはなかなか日本人には伝わりにくいと思うからだ。

アニメーションの滑らかさ、インクのにじみや線のタッチ、色彩は非常に美しかった。
全体的に暗い配色なのに鮮やかなのは、現実味と映画映えの共存だ。
「キティ」のキャラクターの甘さ、義賊を良しとする感覚、そして本末転倒ながら他人の日記を読む感覚がどうも苦手で高評価は難しい
雨宮はな

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