ちいさな泥棒

フォトコピーのちいさな泥棒のネタバレレビュー・内容・結末

フォトコピー(2021年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます


"芸術という名のレイプ"

2時間ちょっとあるけど引き込まれちゃうので長く感じなかった!何展開もして結局どこにたどり着くのか想像がつかなかったけどまさかまさかで色々と騙されてた…やっぱり私って人を見る目がない笑。


なるほどこういう方向にいくのか!って思ったんだけどそもそもアップしてたことに関しては完全に自業自得だったので、そこらへんは主人公に全くもって同情はできなかった。楽しくなっちゃうのはいいけどやっぱりそこは気をつけないとね…自分の酔っ払ったときの癖がアレなんだとしたら今後自衛しまくったほうがええよ。飲むと楽しくなっちゃうタイプっぽいし。そこは『プロミシング・ヤング・ウーマン』に少し通ずるところがあるというか、酔っ払ってる人間になら何してもいいってことは全くと言ってないですが自分自身も被害者にならないためにもある程度は気をつけなきゃいけない部分はあるよねっていう。

あとハッキングしたりかなり違法行為も重ねるのでものっすごい主人公に同情できるつくりではないですよね。変な話たまたま本当に薬が盛られててたまたま色々見つかったからよかった(よくないけど)けどそうじゃなければはじめてのお酒で調子に乗っちゃって自撮りアップしちゃったことを人のせいにして罪をなすりつけるというただの大迷惑でしかなくて。そこも紙一重なのかもしれない。

「芸術」といえばなんでも許されるのだろうか?という問題提起もあった気がします。インスピレーションを受けたいのはわかるけどやっていいことと悪いことくらいわかるだろうに、その「悪いことをしている」ってことすら芸術の一環になってしまったのかな?しかしあまりにも芸術に狂ってる?芸術に病んでるというより病まされてる人間が現れて怖くて涙が出た。

インドネシアだからなのかアイツだからなのか斜め上いきすぎてる感性がわからなすぎて頭がパニックになった。なんなのあれ…あれは合意の上じゃダメだったのか?性癖なのか?とにかく勝手に自分のどこかしらの写真が使われるというのは気持ちが悪い。そしてどこの国もお金持ちのボンボンや権力者は強いし学校側も守ってしまうんですね。どんどんどんどん勇気を出して名乗りを上げてゆく被害者の数の多いこと!金持ちだからって何やっても許される、揉み消される世の中はいい加減変わってほしいですな。

性的虐待に対して男性も訴えに出るというのは新しかったなと思います。仲間に気づかれないよう薬を飲んでメンタルヘルスに通わないといけないとこまで追い詰められて…女性だけが取り上げられがちな問題を男性も取り入れたことで性犯罪に対する世の中の見方がまた少し変わりそうな気がします。

ただあの、いろんな人のハッキングしてた画像で数々のプライベート写真が映りますけど、コンドームは芸能人でもあるんでわかるんですけどなんでそれ撮ったん?(とくにおすっこのやつ)て写真ばかりでやっぱり頭パニックになりました笑。アメリカとかならおぱーいとかもっと直接的に卑猥なものや裸が多いでしょうけど、脚の毛を剃ってる途中だったり脇の毛を剃ってる途中だったりちょっと独特すぎてビビりました。